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【長谷川医師】認知率は2割!?

皆さま、はじめまして。 名古屋アイクリニックで月1回土曜日の診療を担当している長谷川亜里です。

5月も後半に入り、暑い日が続くようになってきましたね。学生時代はソフトテニス部で、夏場は真っ黒に日焼けしていた私ですが、働き始めてからはすっかりインドア派として毎日を過ごしています。
とはいえ、すっきりした気持ちのよい青空をみると、何となくワクワクして外に出て行きたくなりますよね。
ヨチヨチ歩きができるようになって、歩きたくて仕方がない1歳過ぎの息子もいますので、よいお天気の休日は、よく公園などに出かけています。
年齢とともにお肌の衰えを無視できなくなってきたこともあり、日々の紫外線予防には力を入れています。・・・と言いたいところですが、小さい子どものいる生活は慌ただしく、自分のことはどんどん疎かになる毎日です。

さて、日光-ここでは紫外線の話に限定します-による眼障害があることはご存知でしょうか?あるアンケート調査によると、紫外線による皮膚障害は8割以上の対象者が認識していたのに対し、眼障害の認知率は2割程度と、あまり知られていないようです。
WHOが設立した研究グループINTERSUNは、オゾン層の減少で地球に到達する紫外線量が増加することによって引き起こされる健康障害について検討しています。その中で紫外線に関連する眼の病気としては、雪眼、翼状片、白内障が挙げられています。
強い紫外線による急性障害である雪眼以外の翼状片、白内障は、長期間蓄積した紫外線被爆によりゆっくり発症、進行するものなので、紫外線被爆の影響について重要視されにくいものと思われます。
ただし、翼状片、白内障とも、頻度は比較的多い疾患です。
さらに、白内障は老眼の発症と進行に深く関連していると言われていて、実際に各国の緯度と老眼発症の平均年齢の相関を示す疫学調査結果もあります。つまり、紫外線被爆に伴い老眼が進行しやすくなるということで、びっくりされる方もいるのではないでしょうか。
眼への紫外線予防法として、環境省の紫外線環境保健マニュアル2015には、帽子の着用とUVカット効果のある眼鏡やサングラスの使用が挙げられています。
帽子の着用により、眼への紫外線暴露量は20%、UVカット効果のある眼鏡やサングラスの装用では90%減少させることができます。
眼鏡やサングラスの選び方には少しコツがあって、以下の3項目に注意するとより有効に紫外線予防ができると思います。(1)UVカットの表示があるものを選ぶ(サングラスのようにみえても、タグにファッショングラスという記載のあるものにはUVカット効果が低いものもあります)、(2)顔の形にあったものを選ぶ(正面からだけでなく横からの被爆もあるので、できるだけ顔とレンズの間に隙間のないものを選択するとよいです)、(3)色は薄めのものを選ぶ(レンズの色が濃いサングラスをかけると瞳が大きく開くため、UVカットの不十分なレンズではかえって多くの紫外線が眼の中に侵入します。かけたときに瞳の輪郭がわかる程度の濃さまでが良いでしょう)。

紫外線がますます強まるこれからの季節は、効果的な紫外線対策を行って、外遊びを楽しみたいですね。

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