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【中村院長】両眼同日手術

当院は以前から、白内障手術の両眼同日手術を行っております。

その昔、私が眼科医になった頃は、手術は片眼ずつで、1週間の入院が必要でした。両眼だと2週間も入院していました。体は健康な患者様達ですから、眼帯をして暇そうに病棟をぶらぶらしていました。のんびりした時代ですね。

その後、小さな傷口で手術ができるようになり、入院期間は徐々に短くなっていきました。
さらには、入院無しの日帰り手術が日本でも主流になりました。眼帯も不要となり、遂には両眼同じ日に手術を行うことができるようになったのです。

とはいえ、両眼同じ日の手術に対しては、否定的な意見を述べる眼科医もおります。当院でも、原則的には別日に行い、希望者のみ同日で行っております。しかし蓋を開けると7割程の方が同じ日の手術を希望されます。通院も短くなり、嫌なことを一遍に済ませてしまえるということから選ばれていると思います。

手術後は、ぼんやりとしていますが、普通に歩いたりすることができますので、タクシーを利用して、そのままご帰宅していただきます。遠方の方はホテルをご利用されます。

さて、同日手術には賛否両論ありますが、先日英国の権威ある医学雑誌“Lancet”に同日手術のメリットについての論文が掲載されました。その内容は、
「片眼性の白内障手術と比べて、両眼同日白内障手術は安全性と有効性において劣らず、費用対効果において優れていた。厳格に管理されれば、年間で何億円ものコスト削減が可能になると試算された。」
というものでした。

患者様にも日本の医療保険財政にも優しい同日手術。このことからも、希望される患者様には、今後も自信を持って両眼同日手術を行なってまいります。
 

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